ワークエクスチェンジ/フリーアコモデーションって何?海外や日本をタダで旅行?

ワークエクスチェンジとは

みなさん、ワークエクスチェンジやフリーアコモデーションってご存知ですか?

ワークエクスチェンジ/フリーアコモデーションとは、労働力を提供する代わりに宿泊場所や食事を無料で提供してもらうシステムのこと。

具体的には、ホストのお宅や宿泊施設に泊まり込んでお手伝いをし、対価としてお金ではなく宿泊場所や食事を提供してもらいます。

お手伝いを必要としている人や施設とwin-winの関係を築ける仕組みなんです。

 
Minnie
アドレスホッパー生活8年目の私は、これまでに国内外10か所以上でワークエクスチェンジを行いました。

ワークエクスチェンジをうまく利用すれば、移動費と少しの食費だけで旅できるだけでなく、普通の旅では味わえない交流やスキルアップをすることができるんですよ。

これからワークエクスチェンジをやってみたいという方向けに、ワークエクスチェンジやフリーアコモデーションのメリットやデメリット、見つけ方、注意事項、実際の体験談を紹介します。

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ワークエクスチェンジって?

ワークエクスチェンジとは、労働力を提供する代わりに宿泊場所や食事を無料で提供してもらうシステムのこと。

労働を提供する人を「ヘルパー」、作業をしてもらって宿泊場所などを提供する側を「ホスト」と呼ぶことが多いです。

基本的に給料はありません。(ホスト側の条件によっては、支払われる場合もあり)

フリーアコモデーション(フリアコ)って?

フリーアコモデーション(フリアコ)とは一般的に、ワークエクスチェンジの中でも宿泊施設の業務手伝いをするものを指します。

宿泊場所はその宿泊施設の客室だったり、併設のスタッフ部屋だったりすることが多いです。

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ワークエクスチェンジのメリット・デメリット

メリット

ワークエクスチェンジのメリットとして、以下が挙げられます。

  • 宿泊費、水光熱費がタダで滞在できる
  • 食事がついている場合もある
  • 空き時間に観光や仕事や通学ができる
  • オーナーのファミリーや他のヘルパーとの交流が生まれる
  • スキルを磨ける(例:海外だと語学、宿泊施設だとホスピタリティ業界のスキル)
 
Minnie
海外のホステルで働いている旅人には、ワークエクスチェンジの経験を履歴書に書いて次はホテルで働きたい!という方も結構いましたよ。

デメリット

普通に宿泊施設を予約して滞在する旅と比べると、次のようなデメリットがあります。

  • 立地や滞在期間に制約がある(すごく田舎だったり、期間を「いつからいつまで」と指定されたりすることも)
  • 宿泊予約ではないので、オーナー都合でキャンセルされる可能性がある
  • オーナーがどんな人物か、行ってみるまでよく分からない
 
Minnie
オーストラリアのメルボルンでアポをとったオーナーさんはヘルパー用の部屋を民泊でも貸していたらしく、行く日の前日に「あなたの部屋なくなったわ」と言われて途方にくれたことも。(急きょホステルを予約してしばらく滞在…)

税金は?海外でやるにはビザが必要?

ワークエクスチェンジは国や仕事内容によっては税金の申告が必要な場合があります。

 
Minnie
有給の労働者と同じ仕事内容でシフトに組み込まれる場合や、有料の宿泊施設を無料で使わせてもらう条件の場合は、その換算分の申告が必要なケースが多いようです。

またボランティアであっても、仕事のできるビザが必要な国もあります

このあたりはケースバイケースなので、都度確認することをお勧めします。

海外でワークエクスチェンジをやりたい方にオススメなのが、ワーキングホリデービザ。年齢や取得回数に制限はありますが、就労することが認められています。もちろんワークエクスチェンジだけでなく普通の仕事もOKです。
 
Minnie
私も海外でのワークエクスチェンジはワーホリビザで滞在中に行っていました。旅重視のワーホリさんにはオススメの旅スタイルでもあります!

滞在先の見つけ方

ワークエクスチェンジはウェブサイトで見つけることができます。有名なサイトには以下のようなものがあります。(2022年12月現在)

  • ヤドグラシ公式HP):
    日本国内のフリアコ求人サイト
  • Workaway(ワーカウェイ)公式HP(英語)):
    ワークエクスチェンジ全般のマッチングサイト
  • Helpx(ヘルプエックス)公式HP(英語)):
    ワークエクスチェンジ全般のマッチングサイト
  • WWOOF(ウーフ)公式HP)(WWOOFジャパンの日本語サイトもあり):
    農場や牧場のワークエクスチェンジを提供する団体のサイト
  • 番外編:検索エンジンやSNSでの検索

それぞれのウェブサイトには、扱っている仕事内容に下記のような特徴があります。

ヤドグラシ・もちつもたれつ

ヤドグラシはフリアコを探している人向けに日本国内の宿泊施設が求人を投稿する、掲示板のようなサイトです。もちつもたれつは宿泊場所だけでなく、まかないの提供も取り扱っています。

オープンな掲示板なので無料で応募することが可能。サイトに記載されている連絡先にメールやSNSで連絡して応募します。

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Workaway

日本を含む世界各地のワークエクスチェンジを探すことができる、ホストとヘルパー(Workawayer)のマッチングサイト。仕事内容は個人宅のお手伝いから宿泊施設の業務手伝い、動物の世話など多岐にわたります。

有料サービスで、年会費は49米ドル。ヘルパー側もプロフィールページを作成し、サイト上でホストとやりとりします。プロフィールを見たホストからお誘い(マイページを介したメッセージ)がくることも。

Helpx

Workawayと同様の、ホストとヘルパー(Helper)のマッチングサイト。こちらも仕事内容は多岐にわたります。

無料会員もありますが、ホストに連絡するためには有料会員になる必要があります。会費は2年で20ユーロ。

 
Minnie
両方使ってみた感想としては、Hepxの方がホストの登録が多いので選択肢が豊富な印象。いろんなホストがおり、たまに「?」というホストもいました。一方、Workawayは各ホストが平均的にしっかりしてる印象です。

WWOOF

主に農場や牧場の作業を手伝うワークエクスチェンジ。日本人だと、オーストラリアのワーキングホリデーで利用する方が多いです。

WWOOFは国によって団体が分かれています。会費は、たとえば日本のWWOOFジャパンは初年度が5,500円、2年目以降は安くなります。

番外編:検索エンジンやSNSでの検索

宿泊施設のフリアコは、GoogleやTwitterで「フリーアコモデーション 」「フリアコ 京都」のように検索して探すこともできます

ゲストハウスなどの公式HPの求人ページで募集していることもあるので、気に入った施設のHPを見てみるのも手です。また、共有スペースの張り紙で募集しているところもたまに見かけます。

海外でやるには英語力が必要?

海外でワークエクスチェンジを行う場合、当然ながらメール・メッセージによるアポ取りから滞在中にわたって、ホストと英語またはその他の言語でやりとりをする必要があります

その国を旅している旅人であれば、ある程度の語学力はすでにあるかと思いますが、不安であればホストを検索する際に「Japanese」などのキーワードでフィルターすることで、現地の日本人ホストや日本人と外国人の夫婦ホスト、日本語を話せる外国人ホストを探すこともできます

 
Minnie
ワークエクスチェンジの基盤には文化交流の精神があるので、どのオーナーさんもカタコトの英語にはとても寛大でしたよ。

仕事内容と生活

仕事内容

仕事内容は多岐にわたります。

特に上記ウェブサイトの中では、非特化型のWorkawayとHelpxはホストのやってほしいことをなんでも手伝うという感じなので、実にさまざまな仕事・条件があります。

 
Minnie
「日本食作って!」とか「寿司作って!」とか言われることも。だしの素やうどんスープの素を持っていると役立ちます(笑)(さすがに寿司は無理…)

WorkawayとHelpxの仕事例を紹介

非特化型のWorkawayとHelpxですが、特に多い仕事には以下のようなジャンルがあります。

  • 家事手伝い、掃除、ベビーシッター
  • 庭仕事、ちょっとした大工仕事
  • ホステルなどの業務手伝い
  • 農場の手伝い
 
Minnie
具体的な仕事内容として、私の実際の体験談を後半にまとめています。

作業時間は1日3〜6時間、週休1〜2日くらいの条件が一般的です。日本のゲストハウスなどでは、その施設に夜間に滞在していることが条件(寝てもOK)という宿直の仕事もあります。

私の経験では、WorkawayやHelpxだと1日3時間の作業で宿泊場所+朝食の提供1日4時間程度で宿泊場所+朝食・夕食つき、くらいの条件が多かったです。(朝食はシリアルなどを自分で勝手に食べるスタイルが主流でした)

宿泊場所と生活

提供される宿泊場所や、仕事と自由時間のスケジュールも、ホストや施設によってまちまちです。

宿泊場所は、基本的にはドミトリー(相部屋)または個室です。川に浮かんだ船で寝泊まりする、なんて条件も見かけたことがあります。

スケジュールは、基本的にはホスト/施設の希望する時間にお手伝いをします。こちらの要望を聞いてもらえる場合もあります。

他の仕事と両立するなどスケジュールに制約がある場合は、当然ですがワークエクスチェンジを始める前にホストと調整する必要があります。その他にも制約がある場合は必ずホストと事前に調整しておくことがお互いのために重要です。
ケアンズのパラダイスパーム
ケアンズのワークエクスチェンジでは豪邸に滞在!

ワークエクスチェンジ先を選ぶコツ

条件を見極めよう

ホストや施設によっては、かなり長時間労働なのにドミトリー提供だけ、のような割に合わない条件を提示している場合があります

エクスチェンジ(交換)条件のバランスが自分として受け入れられる範囲かどうか、まずはウェブサイトに載っている条件を吟味しましょう。

 
Minnie
うまく探せば、主な業務は夜その宿泊施設に滞在するだけ、という宿直のお仕事なんかも見つかりますよ。

個人宅ではこんなホストに要注意!

ワークエクスチェンジは、仕事や場所が多岐にわたるのと同じくらいホストも十人十色です。

個人宅でワークエクスチェンジをする場合、残念ながら女性ヘルパーさんは男性ホストだけのお宅は選ばない方がいいです。ファミリーのホストや、カップルでホストをしている方、または女性ホストを選ぶのがオススメ。

男性ヘルパーさんも、不安であればファミリーやカップルのホストを選ぶのが良いと思います。にぎやかなほうが楽しいですしね。

立地や待遇が良く書かれていると「短期ならいいかな…」と流されそうになりますが、そこはグッとこらえて、安全には十分注意を払うのが◎です。

実際の体験を紹介

私は主にワーキングホリデー中、さまざまなワークエクスチェンジを体験しました。その一例を紹介したいと思います。

ネルソン(ニュージーランド)でのワークエクスチェンジ

  • 場所:ニュージーランドのネルソン(南島の北端にある地方都市)
  • 滞在期間:2週間
  • 仕事内容:家事&ベビーシッター
  • 作業時間:週に20時間(オーナーさんと相談してスケジュールを決める)
  • 待遇:宿泊場所(オーナー宅の個室)提供、1日3食提供
  • オーナーさんファミリー:夫婦+赤ちゃん

ネルソンでのワークエクスチェンジは、一般家庭での家事&ベビーシッターでした。個人宅のヘルパーは意外と募集が多く、雰囲気はホームステイをイメージしてもらうと分かりやすいです。

ニュージーランドのネルソンの個室
滞在した個室はこんなかんじ

仕事内容はベビーシッターが主で、その他に料理や掃除などの手伝いも行いました。

 
Minnie
赤ちゃんがめちゃくちゃかわいかった!

食事は3食付きで、オーナーさん達と一緒に料理するか、シリアルなど簡単なものを勝手に食べるスタイルでした。

空き時間は自由なのでフリーランスの仕事をしていました。またネルソンの中心街に遊びに行ったり、近所を散策したりして、旅も満喫することができました。

オーナーさんの仕事が休みの日はファミリーと一緒に観光したり、食事に行ったりもしましたよ。

カイテリテリのスプリットアップル
ファミリーと行ったクルーズ(カイテリテリのスプリットアップル)
 
Minnie
ワークエクスチェンジの精神には文化交流があるので、観光や食事、フェスティバルなどに連れて行ってくれるオーナーさんは結構多いです(基本的におごってくれた!)。

★下記の記事で、カナダやオーストラリアで行ったワークエクスチェンジ体験も紹介しています★

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まとめ

この記事では、ワークエクスチェンジやフリーアコモデーションの見つけ方、注意事項、実際の体験談を紹介しました。

ワークエクスチェンジをうまく利用すれば、旅の費用を節約できるだけでなく、普通の旅では味わえない交流やスキルアップをすることができますよ。

この記事がみなさんの素敵なワークエクスチェンジ体験のきっかけになれば幸いです。